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【ばけばけ】イライザはなぜ『怪談』を「子供騙し」と酷評した?本心や史実を解説

エンタメ

NHK連続テレビ小説「ばけばけ」で、ついにヘブンの著書「怪談」が完成しました。

「ばけばけ」の劇中にて、イライザは完成した「怪談」を子供騙しの民話集だと酷評します。しかし、イライザの厳しい言葉の裏には深い思いが隠されていました。

記事内では、なぜイライザが厳しい評価を下したのか、書評の裏側に隠された真意を詳しく解説します。さらに、史実における小泉八雲の評価にも触れながら、作品の奥深い魅力に迫ります。

朝ドラ『ばけばけ』イライザがヘブンの『怪談』を酷評した真相

第121回でついに『KWAIDAN(怪談)』が完成!トキは大喜び

NHK連続テレビ小説『ばけばけ』第121回では、アメリカから大きな荷物が届き、物語は大きな節目を迎えました。箱の中に入っていたのは、トキとヘブンが夫婦二人三脚で作り上げた本『KWAIDAN(怪談)』です。

トキが日本のあちこちで集めてきた不思議な話を、ヘブンが美しい英語でまとめたこの一冊。完成した本を手に取ったトキをはじめ、家族全員が大喜びする温かいシーンが描かれました。

ヘブンからは日本語訳版もプレゼントされ、家の中はこれ以上ないほどの喜びに包まれます。

アメリカの書評は「子どもだましの民話集にすぎない」という酷評

しかし、喜びに沸く家族の裏で、ヘブンは密かにイライザから届いたアメリカでの書評に目を通していました。

そこに書かれていたのは残念ながら、子どもだましの民話集にすぎない」という、あまりにも厳しい評価でした。

トキが語る怪談は、日本の土着的な感情や「見えないものへの畏怖」を大切にしたものでした。

しかし、当時の西洋の読者にとっては、論理的な展開を持たない絵本風の作風が「単純で子供向け」に映ってしまったのです。史実の小泉八雲の『怪談』も、

出版直後からアメリカで大絶賛されたわけではなく、後年になってからその文学的価値が世界中で再評価されていくことになります。

家族には「大好評だ」と優しい嘘をついたヘブンの思い

冷酷な書評を読んだヘブンですが、トキたち家族には「大好評だ」と笑顔で伝え、本当の評価を伏せました。

これは、自分のために一生懸命怪談を集めてくれた愛するトキを、絶対に傷つけたくないという深い思いやりによる「優しい嘘」です。

さらにヘブンはこの時、自身の胸の痛み(病状の悪化)も家族に隠して気丈に振る舞っています。自分の命の灯火が消えかけていることを悟りながらも、残される家族の穏やかな日常と笑顔を最後まで守り抜こうとするヘブンの姿は、多くの視聴者の涙を誘いました。

最終週に向けた切なくも美しいクライマックスを予感させる、非常に重要な場面となっています。

「酷評」の裏に隠されたイライザの本当の思いとは?

厳しい書評の一方で、実は本の出版に尽力していたイライザ

書面では「子どもだましの民話集」と切り捨てたイライザですが、アメリカでの『KWAIDAN』出版に最も奔走したのは、他ならぬ彼女自身でした。

当時、海を越えて日本の無名な物語を西洋で出版するのは並大抵のことではありません。彼女はヘブンの原稿を受け取ると、本格的で美しい装丁を施し、立派な一冊の本として世に送り出しました。

「子どもだまし」という言葉は、論理を重んじる西洋の学問的基準から見た、編集者としての率直な評価だったのでしょう。

しかし同時に、彼女はヘブンの病状が思わしくなく、彼に残された時間が少ないことも察していました。だからこそ、西洋での一般的な評価は別として、

トキの純粋な情熱と夫婦の生きた証を「本」という形に残すことを何よりも優先したのです。

「文句を言いつつ素敵な本にしてくれた」視聴者からの感動と共感の声

このイライザの行動に、SNSなどでは視聴者からの大きな反響が巻き起こりました。

あんなに文句を言っていたのに、誰よりも素敵な本に仕上げてくれた」「不器用すぎるイライザの愛情に泣ける」といった共感の声が殺到しています。

かつてヘブンに失恋した悲しい過去を持ちながらも、個人的な感情にとらわれることなく、遠く離れた異国から夫婦の絆を全力で支えようとする姿勢。

あえて厳しい言葉を投げかけながらも、最後まで彼らの良き理解者であろうとする彼女の深い優しさが、最終週に向けて物語の感動を何倍にも引き立てています。

トキの才能とヘブンの愛情に対する、イライザの複雑な感情

イライザの心境は、決して綺麗なだけの単純なものではありません。

かつて自分が深く愛したヘブンが伴侶に選んだのは、西洋の高度な教養を持たないトキでした

トキが語る素朴な怪談に対して、西洋の知識人であるイライザが「学問がない」と苛立ちを覚えるのは、ある種の嫉妬や文化的なギャップが入り混じった非常に人間らしい感情です。

しかし、イライザはその嫉妬心に呑まれることなく、ヘブンが深く愛した「トキの才能」を最終的には受け入れました。

酷評という名の厳しい仮面を被りながらも出版を成功に導いたことこそが、彼女なりの最大の賛辞であり、ヘブンに対する永遠の友情の証と言えるでしょう。

史実から読み解く!小泉八雲の『怪談』とエリザベス・ビスランド

イライザの実在モデル「エリザベス・ビスランド」とはどんな女性?

ドラマに登場するイライザのモデルとなったのは、アメリカのジャーナリストであり作家のエリザベス・ビスランドです。

19世紀末のニューオーリンズで、ハープ週刊誌やタイムズ=デモクラット社に所属し、若き日の小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)と同僚として机を並べていました。

当時のアメリカにおいても、女性が第一線で記者として働くことは珍しい時代でした。しかし彼女は非常に行動力に溢れ、なんと76日間で世界一周レースに挑戦したという驚きの経歴も持っています。

自立した力強い女性であったビスランドは、八雲の描く繊細な異文化描写に深く魅了され、二人は海を越えて手紙を交わし合う精神的なパートナーとなっていきました。

史実における小泉八雲の『怪談(KWAIDAN)』の世界的な評価

ドラマの中で完成した『KWAIDAN』ですが、史実においてこの本が出版されたのは1904年、奇しくも小泉八雲がこの世を去った年でした。

出版当初、アメリカでの評価は決して高いものではありませんでした。

当時の西洋社会は産業革命を経て「科学」や「合理主義」が絶対視されていた時代です。そのため、日本の神話や妖怪、目に見えない霊的な存在を描いた『怪談』は、時代錯誤な迷信として受け取られがちだったのです。

しかし時代が進むにつれ、西洋社会が行き詰まりを見せる中で「日本特有の情緒」や「自然への畏怖」が再評価され、20世紀後半にはホラーやファンタジー文学の古典として世界的な名著へと登り詰めました。

実際のビスランドは八雲の文学や『怪談』をどう評価していたのか?

ビスランド自身が『怪談』という作品単体をどう評価していたか、直接的な記録はあまり多く残っていません。

しかし、彼女は八雲のことを「最も誠実な観察者」と絶賛し、八雲もまた彼女を「無数の魂を持つ婦人(The Lady of a Myriad Souls)」と呼び、互いに深い敬意を抱いていました

八雲の死後、アメリカで彼の功績が忘れ去られそうになった時、多大な労力をかけて伝記『ラフカディオ・ハーンの生涯と書簡』を執筆・出版し、彼の文学的遺産を後世に残したのはビスランドです。

肉体的な恋愛関係を超え、互いの知性と魂を深く理解し合う「ソウルメイト」であったこと。その史実を知ると、ドラマの中でイライザが『KWAIDAN』の出版に尽力した姿が、より一層胸に迫ってきます。

『怪談』出版の影で進むヘブンの「終活」と今後の見どころ

胸の痛みを訴えるヘブン…突然の「遺言書」にネットも悲痛な声

『KWAIDAN』完成の喜びも束の間、第121回ではヘブンが胸の痛みをトキに打ち明け、全財産を譲るという「遺言書」を手渡す衝撃の展開が描かれました。

「死んだら小さな瓶に骨を入れて、寂しいお寺に埋めてほしい」と静かに語るヘブン。しかし、愛する家族の前では「痛みはすっかり治った」と優しい嘘をつきます。

住み慣れた家で最期を迎えようとする人が、残される家族の穏やかな日常と笑顔を守るために、あえて自分の苦しみを隠して気丈に振る舞う姿は、現実の療養生活でもしばしば見られる切ない愛情の形です。

この不穏で静かな「終活」の描写に、SNSでは「辛すぎる」「次回の放送を見るのが怖い」といった悲痛な声が溢れました。

史実の小泉八雲の最期と、ドラマ『ばけばけ』の結末予想

ドラマのヘブンが心臓の痛みを訴えているように、史実の小泉八雲も1904年に『怪談(Kwaidan)』を出版したわずか数ヶ月後、狭心症(心臓発作)により54歳という若さでこの世を去っています。

当時の八雲は、妻のセツ(トキのモデル)と、まだ幼い4人の子どもたちを残して旅立たなければなりませんでした。

ドラマ『ばけばけ』もこの史実を踏襲し、3月27日予定の最終回に向けて、ヘブンとの永遠の別れが描かれると予想されます。

しかし物語は悲しみだけで終わるのではなく、ヘブンの死後もトキが力強く日常を生き抜き、彼が愛した「日本の心」を語り継いでいく前向きな姿が描かれると予想されます。

トキとヘブンが『怪談』という作品を通して後世に残したかったもの

二人が作り上げた『怪談』は、単なる怖い話の寄せ集めではありません。それは、西洋と東洋の文化を繋ぐ架け橋であると同時に、夫婦が共に生きた証そのものです。

そして何より、自分がいなくなった後も、妻や子どもたちが少しでも豊かに、前を向いて生きていけるようにという「父親としての切実な祈り」が込められていたのではないでしょうか。

トキの語る情景と、ヘブンの紡ぐ言葉が融合したこの作品は、深い家族愛の結晶として、ドラマが終わった後も私たちの心で永遠に語り継がれていくことでしょう。

まとめ

イライザが『怪談』に下した「子供騙し」という酷評は、決して冷たい拒絶ではありませんでした。厳しい言葉の裏には、ヘブンの才能への敬意と、病に倒れゆく彼が愛した家族の未来を守りたいという、不器用で深い愛情が隠されていました。

文化の壁や嫉妬を越えて、トキ、ヘブン、イライザの3人の魂が『怪談』という一冊の本を通じて強く結びついた美しいエピソードです。

 

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